シリーズ福祉に生きる58 長沢巌

シリーズ福祉に生きる(企画編集:津曲裕次・一番ヶ瀬康子)

著者:長沢道子

発行年月:2010年10月(大空社刊)

価格:2,200円(本体2,000円+税10%)

ISBN:978-4-283-00591-4

体裁:B6判・166頁・並製・カバー装

シリーズ福祉に生きる58 長沢巌

(ながさわ・いわお 1927・昭和2~2007・平成19年) 「人間の価値は、その能力にあるのではなくて、その存在そのものにあるのだ、ということを私たちは園児・寮生たちから教えられてきました。世話を受けているこの人たちから私たちが教えられることは非常に多くあるのです。」障がい者のみならず、高齢者も地域の人々も一緒になって、共に生きる共同体の実現に邁進した。実践への示唆に富む「セイント」の一生。

(目次より)
一章 やまばと学園誕生
手をつなぐ親の会/やまばと学園の基本理念/施設に心を砕く/居住性の高い施設/コミュニティーとの関わり/重度知的障がい児への教育

二章 障がい者の家族を持つ
姉 みぎは/藤倉学園入園/なぜ自分ではなく姉が

三章 家族の輪の中で
かわいいみぎは/父 才助/母 多美/介護に周囲を巻き込んで

四章 自立
旧制静岡高校へ/キリスト教との出会い/東京大学へ

五章 牧師への道
闘病/受洗/「私は癒されました」/イモタリティの会/あだ名はセイント/抵抗と非暴力/永訣

六章 社会へ
奉職/遠州教会から榛原へ/二人三脚/手をつなぐ親の会

七章 終の棲家として
二つの問題/成人寮建設を目指して/現実主義者として

八章 聖人(セイント)も人間だった
独身主義者/お見合い/再会/急展開/共同生活始まる/道子新風

九章 施設民主主義
子ども達の通学/抗争/やまばと的職員会議/どん底から/社会福祉法人牧ノ原やまばと学園設立

天へ
多角化/特別養護老人ホーム/不調/手術/暗転/リハビリ/未来へ

関連年表/参考文献

【著者紹介】
(ながさわ・みちこ)国際基督教大学卒業。東レや恵泉女学園英語科勤務を経て、1977年、長沢巌(牧ノ原やまばと学園理事長)と結婚。やまばとホームでハンディをもつ人々と共に暮らしつつ、昼間はやまばと作業所指導員として働く。1983年、夫が予期せぬ重度心身障がい者になり介護に専念。1986年、牧ノ原やまばと学園理事長に選任され現在に至る。2007年、夫が逝去するまで、介護と理事長職の両立に努めた。

【執筆協力者紹介】
佐光紀子(さこう・のりこ)国際基督教大学卒業。翻訳家・ナチュラルライフ研究家。主な著書に『決定版 重曹大事典』(ブロンズ新社)。翻訳書に『僕たちは、自由だ!』(本の泉社)、『世界を変える!みんなの力』(柏書房)がある。

【編者紹介】
(つまがり・ゆうじ)長崎純心大学大学院教授、高知女子大学名誉教授、筑波大学名誉教授。専攻は知的障害者施設史。
(いちばんがせ・やすこ)日本女子大学名誉教授。専攻は高齢者・児童・障害者福祉等、社会福祉全般。

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