シリーズ福祉に生きる56 森章二

シリーズ福祉に生きる(企画編集:津曲裕次・一番ヶ瀬康子)

著者:飯尾良英

発行年月:2009年6月(大空社刊)

価格:2,200円(本体2,000円+税10%)

ISBN:978-4-283-00589-1

体裁:B6判・176頁・並製・カバー装

シリーズ福祉に生きる56 森章二

(もり・しょうじ 1943・昭和18~2010・平成22年) 「高齢化社会のなかで、保健・福祉・医療の連携を密にして、当事者の要望に即座に対応できるシステムの構築が緊急かつ不可欠である」筋ジストロフィー症を背負いながら、障害者の連帯活動、車いす市民集会の開催などに奔走、福祉のあるべき姿を先取りして追求してきたのは「自立」への道である。

森章二 4歳の時、進行性筋ジストロフィー症と診断され、中学2年の時に歩行不能となる。中学卒業と同時に自立を目指し、内職、投資信託等で生計を立てる。文集「生きる」等を通して、重度障害者のサークルを結成、一般市民社会との交流、福祉政策への提言等、多方面に活動。岐阜県に生まれ、後半生は山口県岩国市で暮らした。

(目次より)
第1章 真の福祉社会へ向けて
筋ジストロフィー症の患者として/自立観の提起/保健・福祉・医療の連携を提起/「生きる」意味を問い続ける/福祉改革のなかで/福祉教育と若者への期待

第2章 難病と向き合って
誕生と発症/筋ジストロフィー症/野球/縫製から糸選りへ/筋ジストロフィー協会との出会い/文通の開始/知事への嘆願書/厚生大臣からの手紙

第3章 街へ出る
父の旅立ち/文集『生きる』の発行/車いす市民交流集会/障害者の作品展/命の輝き/岐阜との別れ/友の決意

第4章 苦難を乗り越え
陽子の決意/熊本の地で/老人病院/専門病棟/母の手紙/ゼロからゼロへの人生/退院と結婚/在宅福祉への思い/車いす盗難事件/バリアフリー住宅と支援者との出会い

第5章 未来へ育む
障害者と共に歩む合歓の会/「福祉カルタ」と「福祉絵本」の制作/「福祉カルタ」と「福祉絵本」の制作/介護体験を受け入れて/森章二夫妻の近況

年譜/引用・参考文献 

【著者紹介】
(いいお・よしひで)岐阜県生まれ。日本福祉大学卒業、岐阜大学大学院修了、社会福祉士、介護福祉士。岐阜県社会福祉協議会にて地域福祉の実践を積み、中部学院大学短期大学部助教授(地域福祉論、老人福祉論担当)を経て教授、社会福祉学科長・専攻科長(刊行当時。2022年現在、中部学院大学人間福祉学部教授・学部長)。NPO法人ぎふ福祉サービス利用者センター理事長。混合型血管奇形の難病指定を求める会代表。著書(共著含む):『福祉教育論』(北大路書房)、『地域福祉への招待』『最新・社会福祉援助技術』(みらい)、『介護福祉学習事典』(医歯薬出版)、『心の声を聞いてください : 認知症「ひそぼそ観察」の記録』(岐阜県福祉総合相談センター)ほか。

【編者紹介】
(つまがり・ゆうじ)長崎純心大学大学院教授、高知女子大学名誉教授、筑波大学名誉教授。専攻は知的障害者施設史。
(いちばんがせ・やすこ)日本女子大学名誉教授。専攻は高齢者・児童・障害者福祉等、社会福祉全般。

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