江戸時代庶民文庫 98巻 神路の手引艸ほか

第2期第8回(全5巻・96~100巻)配本所収

解題者:小泉 吉永

発行年月:2021年10月

価格:25,850円(本体23,500円+税10%)

ISBN:978-4-86688-098-3

体裁:A5判・540頁・上製・クロス装

特記:分売可

江戸時代庶民文庫 98巻 神路の手引艸ほか

【ジャンル】書名(主な作者/刊行年など)
【神道】
○神路の手引艸(増穂残口/享保4年)
○神路之手向草(今西洪克/享保6年)
○神民須知(小佐野某/天明5年)
○〈幸神〉阡陌の立石(玉田永教/享和2年)
○天神経絵入講釈(笠亭仙果二世/慶応3年)
○神道道しるべ 初篇(野之口隆正/江戸後期)

○神路の手引艸(増穂残口/享保4年)
日の短い秋の日に、奴一人に旅道具を持たせ、当て所もなく旅する男が遭遇した、六〇歳代初めの老女との対話を通じて、神道に関する種々の事柄の故事由来や生活心得を綴った初学者用の教訓書。

○神路之手向草(今西洪克/享保6年)
最仲(増穂残口)作『小社探』と牧樵子作『小社探買詞(残口猿轡)』『艶道通鑑』『小社探』など「残口八部書」の批判)の両説を評論した書。著者は世間で非とされる最仲の『小社探』を支持、多くが『買詞』の批判であるが、『小社探』の誤りも適宜指摘する。

○神民須知(小佐野某/天明5年)
童蒙向けに神道や拝礼の基本を記す。拝神式、祓祝詞、神名略記、服忌令に分け、特に「拝神式」では、祝詞の意味や拝礼の動作・心得を細かく注記、丁寧に解説。

○〈幸神〉阡陌の立石(玉田永教/享和2年)
京都の家塾・秀穂舎を拠点に諸国に布教するかたわら、平易明快な神道書を数多く著した玉田永教の著作の一つ。猿田彦大神の神徳や祭礼、具体的な拝礼法と供物等の祀り方、その加護の広大なことを説いた教訓書。

○天神経絵入講釈(笠亭仙果二世/慶応3年)
江戸時代の寺子屋、特に天神講の際に唱えられた偽経である『大威徳天神感応経(天神経)』を子供向けに解説した平易な絵入り注釈書。菅原道真の威徳を尊崇し、その神徳を讃嘆、詳細な割注。

○神道道しるべ 初篇(野之口隆正/江戸後期)
国学者・大国隆正による神道系の通俗教訓書。初編のみ刊行か。口語調の文章で、長短三三カ条よりなる。孝、忠、善悪、食衣宅、人界、職分等。

解題者紹介:往来物研究家、往来物倶楽部代表、立正大学・人間総合科学大学非常勤講師、学術博士。(原版作者は各巻参照)

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