江戸時代庶民文庫 87巻 茶道早合点ほか

第2期第6回(全5巻・86~90巻)配本所収

解題者:小泉 吉永

発行年月:2020年11月

価格:本体16,500円(税別)

ISBN:978-4-86688-087-7

体裁:A5判・360頁・上製・クロス装

特記:分売可

江戸時代庶民文庫 87巻 茶道早合点ほか

【ジャンル】書名(主な作者/刊行年など)
【茶道】
○茶道早合点(珍阿/明和8年)
○煎茶早指南(瓦礫舎主人・柳下亭嵐翠/享和2年)
○茶湯早指南(月斎峨眉丸/文化6年)
○このめの説(前田夏蔭/文政12年)
○喜撰往来大全(荒堀庄之助/安政3年)

○茶道早合点(珍阿/明和8年)
初心者のために茶道の基礎知識と基本的作法を豊富な図解で諭した入門書。茶道を極めるための書ではなく、茶を楽しむための最低限の知識(露地・茶室・茶器および製作者等)と心得をまとめたものとする。上巻で「茶」「茶人系図」「廬路の図」「茶室」「香盒」「釜」等の項目に分けて基本的事項を解説、下巻で茶器類のあらましを図解した後、「茶の湯の大概」と題して基本的な作法と心得を教える。
○煎茶早指南(瓦礫舎主人・柳下亭嵐翠/享和2年)
近年(享和頃)流行する煎茶の入門書として著した煎茶指南書。既に流布していた上田秋成の『清風瑣言』(寛政6年刊)、大枝流芳の『煎茶仕用集(青湾茶話)』(宝暦6年刊)、巽斎子作『煎茶決』(未詳)等の煎茶指南書は「初心の人の一見に解しがたし」と述べる。上巻は凉炉・丸こんろ・風炉・炉囲・瓢製茶焙を始めとする茶道具や茶器を詳しく図解する。下巻では「茶を貯ふ事」「湯かげんの事」「茶を煎じて熟味をうかごふ事」「花香茶の事」などについて簡潔に述べ、巻末「附言」で、茶道の肝要である「和敬静寂」の四意、茶の効能、『茶経』『茶経詳説』を始め、和漢の茶人や茶書、日本の銘茶や茶器の産地などについて補足する。
○茶湯早指南(月斎峨眉丸/文化6年)
豊富な図解に丁寧な解説を添えた茶道入門書。客の心得(客意)と主人の心得(主意)を上下二段に分け、前者に「返書認様の事」「風炉の茶湯事」「菓子の茶湯事」「跡見の茶湯事」、後者に「五時之約束」「口切道具組定」「当日茶湯式」「炭手前の事」などの項目を概ね時系列的に記述するほか、本文中に「客意の図形」や、手元の細かい所作を図解した「手の図」、「女立前之図形」などの図を添えるなど要点を詳しく解説するのが特徴。
○このめの説(前田夏蔭/文政12年)
日本における茶の起源や歴史、また、茶事や茶道の沿革などを考証的に記述した書。『類聚国史』『日本紀略』『元亨釈書』『凌雲集』『文華秀麗集』『西宮記』『和名類聚抄』『経国集』『喫茶養生記』『年中行事歌合』『太平記』『喫茶往来』『異制庭訓往来』など多くの文献を引用し典拠を示す。
○喜撰往来大全(荒堀庄之助/安政3年)
製茶に関する現存唯一の往来物。茶栽培(下準備、肥料等)から生葉の摘採、加工(蒸熱、乾燥、袋詰等)、保存法、茶の取引に必要な斤目や相場・通貨の単位、また、日雇いの摘み子に対する褒賞、製茶業に必要な諸帳簿等に関する要語と心得を記す。製茶業者子弟用に編まれた往来物か。

解題者紹介:往来物研究家、往来物倶楽部代表、立正大学・人間総合科学大学非常勤講師、学術博士。(原版作者は各巻参照)

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