チェーホフ翻訳作品 年表

 榊原貴教 作成

中央公論社版『チェーホフ全集』が刊行されたのは、私の高校時代であった。
六十年安保の政治的雰囲気の中で刊行が続けられたためか、その静観的作品に距離を置いて、 私はよき読者にはなれなかった。
それから半世紀をへて、時代の政治的環境も大きく様変わりしたためであろう、その静観的作 品が奇妙な魅力として引きつける。
チェーホフ自身が、「抗議調の物語を書きたい」と格闘した『公爵夫人』を読むと、「抗議調 」を盛り込みすぎて、チェーホフらしくない作品となっている嫌いがある。
チェーホフの文学は、その静かな視線で、現実を凝視し、読者を深い思索へ導くところにその 本領があるようである。

本目録は明治から現代に至るチェーホフの翻訳作品(書簡、手帖・日記等は省く)を作品別に 一覧したものである。
配列は、中央公論社版『チェーホフ全集』の訳題に準拠し、訳題を五十音順に配列した。
このため、ここで取り扱ったチェーホフ作品は五百二十余編である。
ただし、全作品を掲げるには量的に大変なので、本ページではその中の一部を掲載する。
詳細は『翻訳と歴史』第39・40号で御覧いただきたい。

【参考文献】
斎藤昌三「明治から大正後期にかけてのチェホフ文献」(「書物」昭和9年9月)
大谷 深「チェーホフと明治文学」(「天理大学学報」昭和29年12月 天理大学人文学会)[ チェーホフ作品翻訳年表(明治36年〜45年)を掲載]
柳 富子「日本におけるチェーホフ―正宗白鳥の場合」(「比較文学年誌」昭和42年3月 早稲 田大学比較文学研究室)
中村喜和「瀬沼夏葉 その生涯と業績」(「人文科学研究」 昭和47年3月 一橋大学一橋学 会)
岡 三郎「日本におけるチェーホフ劇の上演―とくに自由劇場から築地小劇場まで」(「悲劇 喜劇」特集 チェーホフ 昭和47年9月)
旭 季彦「チェーホフと日本の文学」(『私のチェーホフ』昭和49年6月 新興出版社)
柳 富子「チェーホフ―明治・大正の紹介、翻訳を中心に」(『欧米作家と日本近代文学』第 3巻 ロシア・北欧・南欧篇 昭和51年1月 教育出版センター)
柳 富子「日本近代文学とチェーホフ」(日本近代文学館『日本近代文学大事典』第4巻(事 項) 昭和52年11月 講談社)
松田 穣・福田光治「チェーホフ」(松田穣『比較文学辞典』昭和53年1月 東京堂出版)
佐藤清郎「日本におけるチェホフ」(「比較文学」第21号 昭和53年 日本比較文学会)
川戸道昭・榊原貴教「明治翻訳文学年表 チェーホフ編」(明治翻訳文学全集《新聞雑誌編》 第43巻『チェーホフ集U』平成12年4月 大空社・ナダ出版センター)

【全集】中央公論社版『チェーホフ全集』全16巻は昭和35年1月〜36年6月に初版が刊行され、 昭和43年〜44年に再刊、さらに昭和50年から52年に再訂版が刊行された。
本目録では、紙数の都合で、初刊のもののみ採録してあることをお断りする。チェーホフ全集 の最新版としては、松下裕訳『チェーホフ全集』(昭和62年〜63年)および 同訳者によるちくま文庫版『チェーホフ全集』(平成5年〜6年)がある。

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日本におけるチェーホフ像
Anton Pavlovich Chekhov(1860〜1904)

明治期のチェーホフ像
★〈『ジ・キツス』と題するチェーホッフ短篇集の新らしい英譯が近頃丸善へ來た。例のロン グと云ふ人の譯したもので、昨年ロンドンのダックウォースと云ふ本屋で出版したものだ。『 ジ・キツス』を巻頭として總て十五篇収めてある。前に出た『ブラック・モンク』に比べると 、短かい作が多く、各篇内容的大きさから云つたらば前者に劣るが、作者の特色が鋭く出て居 る點では今度のが好さゝうだ。早速その中の面白いもの四五篇の梗概を簡單に話さう。/〔『 ジ・キツス』『オイスタース(牡蠣)』 『ヴェロチカ』『悲しみ』『逃亡者』の梗概〕/以上は集中の數篇のごくごく極々の略筋に過 ぎないが、この外に『法庭』(オン・ツライアル)といふものも面白く『園 丁長の物語』も宜い。それで各篇大抵例によつて、チエーホッフ式のシニシズムが遺憾なく出 て居る。殊に病的になつて來た時の心理作用が、いかにも微細に描き出され て居る。此の點では現今の作者に比肩すべき作家は他に見當らない。〉(馬場孤蝶「チエーホ ッフ短篇集『接吻』」、『早稲田文学』明治四十二年三月)

大正期のチェーホフ像
★〈ロシア隨一の短篇作家アントン パウロオヰツチ チエエホフもまた、フランス隨一の短 篇作家ギイ ド モウパツサンと同じく壯年にして死んだ。しかも後者の性 慾病を主因とした狂氣の爲めに、咲き誇つた牡丹の花の色褪せて散つて行くやうに世を終つた に反して、前者は文學的生活を始める以前よりの痼疾肺結核に罹りながら、 憂欝な二十餘年を辛くも生きながらへた。同じく天稟の短篇作家でありながら、この體質と病 氣とを異にせるより來れる生活樣式の相違は、その國民性の相違と相俟つて 、著しく二人者の作品の色と味ひとを異にしてゐる。/……/アントン パウロオヰツチ チ エエホフ(Anton Pavlovitch Tchekhoff)は、南ロシアの人で、千八百六十 年一月十七日、ドン河の河口に近い、黒海の海港タガンログに生れた。父はもと農奴であつた が、利口で、仕事をする先見と才能とを持つてゐたので、若い時分に自由の 權利を買つてその境涯を脱してゐた。自分はあまり教育がなかつたが、四人の子供には出來る だけの便宜を與へた。アントンは始め土地の中學校に學んで、後、モスコウ 大學に入つて醫學を修めた。……/千八百八十四年、彼は業を卒へて醫學士の稱號を得たが、 自ら門戸を張つて開業はしなかつた。一年ばかりモスコウ附近の小さな村の 病院で診察に從事したり、又、千八百九十二年、コレラ病が猖獗を極めた時には、自ら進んで 檢疫醫長の職を執つたりした。それが爲めに廣く世間の實際に通じ、さまぐ の階級や、さまぐの性格の男女やに親しく接するの機會を得た。又、博物學に明るく、科學的 方法に依つて思索することに慣らされてゐたことも、後年の作物の上に少か らぬ利益を與へた。/……/チエエホフの文學的生涯は可也早くから始まつた。千八百七十九 年、まだ大學の一年生の頃、彼はすでに短い滑稽物を書いて、アントオシヤ ホンテエといふ變名で或る週刊雜誌に寄稿してゐた。當時の彼の才能が一作毎にますく發揮さ れて行くさまは實に目ざましいほどであつたといふ。〉(前田晃訳『 チエエホフ集(短篇十種)』「チエエホフの小伝」、大正一年十二月、博文館)

★〈チェーホフは一八六〇年一月十七日、K海に面した港タガンローグに生れた。彼の祖父は トルストイの著者の發行者として知られてゐる、チェルトコフ家の農奴であ つたが、刻苦奮勵蓄財に努めた結果、三千五百ルーブリの身代金を積んで、遂に自分及び自分 の家族の自由をあがなつた。かういふ譯で、文豪の父は既に自由の市民とし て、タガンローグに小さな商店を開いてゐた。少年チェーホフは、當時曠原地方にある一貴族 の領地に、支配人として住み込んでゐた祖父を、一再ならず訪れたことがあ るが、これが將來の文豪として自然を愛し且つ理解せしめる上に於て、少からざる好影響を與 へたのである。長じて後、彼はタガンローグの中學校に學んだが、その頃か ら彼の藝術的傾向は顯著となつて、晩餐後、彼の自作の輕い劇的シーンを、兄弟達と共に演出 するといふ事は、チェーホフの家庭に於ける樂しい行事の一つとなつてゐた 。/一八七九年彼はモスクワ大學醫學部に入學した。何故醫科を選んだかといふ事は彼自身に 取つても疑問であるが、……/一八九〇年チェーホフはサガレン島へ旅行し て、科學的に正確謹厳な大部の紀行文を著したが、この頃から彼の生涯に於ける一大不幸が、 徐々として兆候を現はし始めた。彼は不治の肺患に襲はれて、クリミヤ半島 の一小島ヤルタに轉馳療養する身となつたのである。この肉體の憔悴は精神的の疲勞感と意氣 沮喪を伴つて、彼の作品に以前から認められてゐた、憂鬱な暗い色彩が一層 濃くなつて來た。……不幸にも一九〇四年、チェーホフの容體が非常に險惡になつて來たので 、醫師達は獨逸の温泉地バーデン@イレルへ轉地させたが、出立後約一ケ月 經つた七月二日、稀に惠まれた非凡な才と望み多き未來を抱きながら、僅か四十四歳でこの世 を辭し去つたのである。〉(米川正夫訳『近代劇大系14・露西亜篇2』「序説」、大正十二年 八月、近代劇大系刊行会)

★〈靜劇もしくは氣分劇なる名によつて呼ばれてゐる、新しい戯曲形式の創始者たる露西亞の 文豪アントン・チェーホフは、世界の戯曲史の上に異彩ある數頁を殘すべき 、偉大な改革者である。殊に露西亞の劇壇について言へば、革命前の主潮を形作つてゐたナチ ュラリズムの最高權威たる、莫斯科藝術座のために世界的名聲の基礎を置い た恩人として、彼の名は永久に國民の胸に生きるべきである。/世にも稀な單純眞摯な魂の所 有者たるチェーホフは、在來の劇が餘りに芝居らしい誇張と、不自然な舞臺 効果の上に作り上げられて、眞の人間味から遙かに遠ざかつてゐるのに、深い不滿と嫌惡を感 じて、所謂劇的葛藤や、事件の漸層的開展や、すべて希臘悲劇このかた作劇 上の要諦とされてゐた一切の約束を棄て、平凡些末な日常茶飯事を自分の戯曲の題材とした。 彼の戯曲は殆ど全部、沈滞した地方の都會や村に於ける智識階級の嬾い生活 を描いたもので、食事や茶の卓を前にした世間話や、哲學的抽象論や、何の意味もない洒落が 大部分を占めてゐる。もし何か異常な出來事が起るとしても、それは多く舞 臺の奥で行はれるもので、直接觀客の目に訴へるやうなショッキングな効果は、可及的にこれ を避けようと努めてゐる。なぜといつて、チェーホフの表はさうとしてゐる ものは事件でなくして、ある一つの氣分だからである。しかし、斷つて置かなければならない ――チェーホフの追求してゐる氣分は、フ々世人に謝り解せられてゐるやう な單なる詩的情景ではない。彼の表現しようとした氣分は、大きな人間生活に對する深い暗示 である、換言すれば廣い意義に於ける象徴である。それは同じ近代生活の所 産たる問題劇、心理劇等に對立すべき言葉であつて、これ等の劇形式が現代社會の諸問題や、 近代人の複雜な心理の相剋發展を捕へ、これを他の雜多な分子から切り離し て、出來るだけ明瞭直截な輪郭を與へようとするのに反して、チェーホフの氣分劇はさうした 決定的説明や描冩によつて、描かれるものの内容を制限することを避け、縹 渺として薄明的な雰圍氣の中に、ある遠大なものを包蔵せしめる行き方なのである。それ自身 獨立しては、殆ど何等重要な意味を持たぬ、時としては全然何の意味もない やうな動作や、言葉や、沈黙や、音響や、色彩や、形象などが、天才の不思議な魔術によつて 、渾然たる有機的調和を組成して、抽象的概念的に述べられた思想より遙か に力強く、遙かにインチメートに、苦惱と、歡喜と、不安と、憧憬の相交錯した、複雜な生の 脈動を讀者に感得させる。この意味に於て、チェーホフの戯曲は殆ど音樂に 近い効果を有してゐる。〉(米川正夫訳『チェーホフ戯曲全集(上)』「序」、大正十五年九 月、岩波書店)

昭和期のチェーホフ像
★〈チエホフの作品が日本に飜譯され始めたのは、明治何年頃からであるか私は詳にしないが 、私が最初に讀んだのは、明治四十年、博文館の「太陽」に載つた草野柴二 氏譯の「泥鴨」であつた。その以前にも飜譯されたのがあるかも知れないが、若しあつたとし ても二つか三つで、この「泥鴨」あたりは多分最初の方であらう。四十一年 には「明星」で小山内薫氏譯の「惡行」を讀んだ。小山内氏は此時分からチエホフが好きだつ たのであらう。確か讀賣新聞に「決闘」の譯が出たのも、この當時であつた 。私が昇曙夢氏譯の「ウォローヂャ」「窒扶斯」等の短篇を讀んだのも、この前後で、雜誌は 「新小説」か「文藝倶樂部」かどつちかであつた。その時分の「新小説」や 「文藝倶樂部」にはプーシュキンもツルゲーネフも、トルストイも、露西亞の大作家のものは 時々飜譯が載つてゐた。私のチエホフ愛讀はこの頃からで、四十一年に瀬沼 夏葉女史(紅葉山人の弟子)譯の「チエホフ傑作集」が出、四十三年には小山内氏譯の「決闘 」が本になつてから、私にはチエホフが一ばん親しいものになつた。〉(世 界文学全集24『露西亜三人集』世界文学月報10号、秋庭俊彦「チエホフ雜話」、昭和三年一月 、新潮社)

★〈千八百四十一年ロシヤの貴族に屬してゐる農奴の一人が彼と彼の家族の自由を一人の價七 百ルーブルで、一人の娘アレキサンドラを無代償で負けて貰つて、三千五百 ルーブルで購つた。この農奴の孫がチエホフであつた。/チエホフの父は農奴であつたが彼は 文學者として有名になつた。チエホフの父バーベル・イエゴロヰツチは音樂 と唱歌に深い趣味を持つてゐた、自由になつてから小都カンログに「植民商店」を初めた。/ 千八百五十四年にイエウゲニヤ・モローゾフといふ呉服商の娘と結婚して六 人の子が生まれ三人目がチエホフであつた。父は子供等に音樂を教へ、時にはピアノ教師まで 抱へた。/千八百七十五年二人の兄がモスコーへ行つてから商業は悲境とな り、一家は窮乏した。/千八百七十六年に父は店を閉め、子供達と一緒になる爲めにモスコー へ行つた。一人は大學へ一人は美術學校に通つた。家は競賣になり、財産は 全く債權のために處分されてしまつたので、チエホフは母と共に父の居るモスコーへ赴いたが 當十六であつたチエホフは、自活の道を購じつゝ高等學校の學費を支辧しつ ゝ三年をダガンログに止まり、孤獨の生活を營んだ。/彼は以前は父の家であつた家で、債權 者のセリワーノフ家の家庭教師となりその甥のコサツクに教へた。/此頃か ら劇場へ行つては演劇に夢中になつてゐた。千八百七十九年に彼の家庭に寄宿してゐた二人の 學友を連れて大學に入る目的でモスコーに出で、共同生活をはじめた。〉( 花井修三郎訳『叔父ワーニヤ 外一篇』「チエホフに就いて」、昭和三年三月、中央出版社)

★〈彼はさきに一八九〇年、極東サガレンへの旅を行つたが、當時においては無謀に近かつた この困難な調査旅行の前後から、彼の生活感情に明らかな變化が起つたこと は、すでに定説となつてゐる。そして事實、一八九二年、モスクワ近郊のこのメリホヴォ村に 移り住んで以來の六年間は、その多産な文學活動と共に、社會問題に對する 異常な關心となつて現はれた。それは彼の書翰が数々の證拠を提供してゐるばかりでなく、彼 自身の生活そのものも多くの時間がそれに費されてゐることによつて明らか である。困窮のどん底にあつた周邊の百姓たちは、まづ彼の醫者としての手を休ませなかつた 。また凶作につぐ飢饉や、コレラの流行が彼を狩り立て、種々の救濟事業に 没頭させる結果となつた。彼はさらに地方自治會の仕事や、小學校の建設や、國勢調査の監督 までも引受けたりした。が、これらの忙しい仕事を通じて、彼の敏感な魂を 搖ぶつたものは、もちろん、重苦しく、暗鬱な百姓たちの生活そのものであつた。もともと良 心的な小ブルジョア・インテリ作家として、小市民、官吏、インテリゲンチ ャ等々を描き續けてきたチェーホフが、ここにも積極的な、新らしい藝術的表現の焦點を見出 したことは當然といはなければならない。〉(国枝重夫訳『百姓 他一編』 「あとがき」、昭和十七年七月、高山書院)

★〈モスクワ芸術座の紋章は、青い海の上を舞う一羽の「かもめ」をあらわしています。それ は一八九八年十二月十七日の夜、この一座による戯曲『かもめ』初演の画期 的な成功を記念したもので、この四幕の美しい「喜劇」が、モスクワ芸術座の歴史の上に、ひ いては世界の近代劇の輝かしいページの上に、どれほど大きな役割を演じた かを、如実に物語るものと言えましょう。……/『かもめ』の再上演を熱心に主張したのは、 芸術座のダンチェンコです。演出を背負わされたスタニスラーフスキイは、 当時かなり古典趣味の人で、はじめこの戯曲の上演については頗る懐疑的・批判的な態度をと っていました。チェーホフ自身もまた、上に見たような事情のため、すこぶ るこの作の再上演には乗気でなかったのです。したがっては世界の近代劇運動のために幸いな ことに、この難関はやがて見事に突破されました。スタニスラーフスキイは この戯曲に親しみ、この演出の上演慾に掻き立てられたのです。……/つまりスタニスラーフ スキイは、『かもめ』一曲のなかに、サンボリズム、レアリズム、ナチュラ リズム、アンプレショニズムといった色とりどりの様式の併呑を嗅ぎ出し分析して、それを一 つの総合にまで高めるという困難な役目を、敢然として引受けたわけでした 。それを遂行するためには、全く新しい演出方法が創案されなければならなかった。……/と もあれ、一八九八年十二月十七日、芸術座による『かもめ』の返り初演は、 異常なほどに観客の共感を呼んで、近代劇史上のきららかな黎明となったのです。〉(神西清 訳『かもめ』「あとがき」、昭和三十年三月、河出文庫)

★〈私の家は両親とも比較的開明された、大正コトバでいえば、「ハイカラ」なたちだったか ら、私は中学の一、二年のころから田舎のそうした淀んだ、すえたような空 気に嫌悪を感じ始めていた。……/高校に入学して、大阪近郊の姉の嫁ぎ先に住むようになっ たが、田舎よりいくらか自由であるとはいえ、そこにもやはり天皇制の重た い空気はただよっていたし、ちょうど高校二年の時、郷里に大震災があって、家財をすっかり 焼かれ、家運は『桜の園』の一家のように傾いてしまった。義兄は不景気で 会社をクビになったが、これがカーエフのように気力のない、怠け者の男であったせいもあっ て、わが家のようすは『桜の園』そっくりであった。/しかしそうした重苦 しい泥沼からの脱れ道がどこにあるかは、私にはわからなかった。それは『ワーニャ伯父さん 』で、あのソーフィヤが伯父さんに向かって言うように「じっとだまって耐 えてゆく」よりほか仕方のない運命のようにも思えた。何とかしなければ息が詰まってしまう ような気持ちの私の心を静かにゆさぶってくれたのは『桜の園』の第二幕の 終わりで、トロフィーモフがアーニャに幸福な未来を語るあのセリフであった。『ほら、あれ が幸福だよ、ほら、幸福がやってくる、だんだんそばに近づいてくる、ぼく にはもう幸福の足音が聞こえる。そしてたとえ、ぼくらにはそれが見られず、それを知ること ができなくても、たいしたことじやない。ほかの人たちが見えるだろうよ! 』私はそれを涙なしには読みえなかった。そうした漠然たる夢ででも生きるほかない時代であ った。〉(小場瀬卓三訳『桜の園・三人姉妹』「チェーホフと私」、昭和四 十一年九月、旺文社文庫)

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 @配列は訳題の五十音順とする。
 A単行書には、*印を付して、雑誌掲載の翻訳と区別した。

■アルバム(1884年)
明治36年10月
 写真帖 夏葉女史・紅葉山人訳 新小説 
明治41年10月
 *写真帖 瀬沼夏葉訳 獅子吼書房『チェホフ傑作集(露国文豪)』
昭和8年12月
 *アルバム 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集1
昭和14年4月
 *アルバム 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集7『諷刺小説集』
昭和34年1月
 *アルバム 中村白葉訳 新潮社 新版世界文学全集20『桜の園・三人姉妹』
昭和35年12月
 *アルバム 原卓也訳 中央公論社 チェーホフ全集3
平成6年3月
 *アルバム 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集2
平成10年11月
 *写真帖 瀬沼夏葉・尾崎紅葉訳 大空社 明治翻訳文学全集新聞雑誌編42『チェーホフ集 1』
平成12年9月
 *写真帳 瀬沼夏葉訳 五月書房 明治の女流文学・翻訳編2『瀬沼夏葉集』
平成14年3月
 *写真帖 瀬沼夏葉訳 京王書林『チエホフ傑作集(露国文豪)』(明治41年刊の復刻)

■いじわるなしょうねん(1883年)
明治41年11月
 意地悪 瀬沼夏葉訳 読売新聞(29日)
大正4年2月
 悪童 伊東六郎訳 仮面
昭和3年8月
 *質の悪い少年 柴孝平訳註 英文学社 英文世界名著全集13『チエホフ短篇集』
昭和8年10月
 *質の悪い少年 柴孝平訳註 外語研究社 『いとしい人』(昭和3年刊『チエホフ短篇集 』の改題本)
昭和8年12月
 *悪い子供 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集1
昭和13年2月
 *意地わる少年 梅田寛訳 改造社 改造文庫『可愛い女、他13篇』
昭和26年6月
 *悪童 錦織綾紹訳 岩波書店 岩波文庫『喜び・仮面』
昭和35年7月
 *意地わるな少年 池田健太郎訳 中央公論社 チェーホフ全集2
昭和63年2月
 *悪童 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集1
平成6年2月
 *悪童 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集1
平成16年4月
 *意地悪 瀬沼夏葉訳 京央書林 瀬沼夏葉全集(上)

■いぬをつれたおくさん(1899年)
昭和2年11月
 *犬を連れた婦人 小松原雋訳 聚英閣『柘榴石の腕環』
昭和8年1月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 春陽堂書店 世界名作文庫『犬を連れた奥さん』
昭和10年8月
 *犬を連れたマダム 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集11
昭和11年4月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 河出書房 世界短篇傑作全集4『露西亜短篇集』
昭和13年2月
 *犬をつれたマダム 梅田寛訳 改造社 改造文庫『可愛い女、他13篇』
昭和14年1月
 *犬を連れたマダム 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集4『恋愛小説篇』
昭和15年10月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 岩波書店 岩波文庫『可愛い女・犬を連れた奥さん』
昭和25年4月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 小山書店 チェーホフ選集4
昭和25年11月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 小山書店 チェーホフ文庫5
昭和27年9月
 *犬を連れたマダム 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『六号室・犬を連れたマダム』
昭和29年10月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和32年9月
 *犬をつれた奥さん 和久利誓一訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和33年2月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 中央公論社『チェーホフ小説集』
昭和33年12月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 筑摩書房 世界文学大系46『チェーホフ』
昭和35年3月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集11
昭和35年5月
 *犬を連れた奥さん 石山正三・飯田規和編訳訳 パトリア書店 パトリア・ブックス22『 ポータブル・チェーホフ』
昭和37年8月
 *犬を連れた奥さん 木村彰一訳 筑摩書房 世界名作全集20
昭和39年2月
 *犬を連れたマダム 中村白葉訳 新潮社 世界文学全集50
昭和39年5月
 *犬をつれた奥さん 和久利誓一訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22・チェーホフ
昭和39年6月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 中央公論社 世界の文学27
昭和43年5月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 河出書房 ポケット版・世界の文学21『チェーホフ』
昭和43年8月
 *犬をつれた奥さん 木村彰一訳 講談社 世界文学全集27『チェーホフ』
昭和44年1月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集カラー版22『チェーホフ・イ プセン』
昭和44年7月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 新潮社 新潮世界文学23『チェーホフ』
昭和45年11月
 *犬を連れた奥さん 小笠原豊樹訳 新潮社 新潮文庫
昭和46年11月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 筑摩書房 筑摩世界文学大系51『チェーホフ』
昭和49年12月
 *犬を連れた奥さん 原卓也訳 集英社 世界文学全集25『チェーホフ』
昭和50年10月
 *犬をつれた奥さん 木村彰一訳 講談社 世界文学全集61『チェーホフ2』
昭和53年2月
 *犬を連れた奥さん 木村彰一訳 筑摩書房 Chikuma classics『決闘・桜の園』
昭和53年4月
 *犬を連れた奥さん 原卓也訳 集英社 世界文学全集59『チェーホフ』
昭和54年9月
 *小犬を連れた奥さん 太田正一・五木寛之訳 学習研究社 世界文学全集39『チェーホフ 』
昭和55年11月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学大系53『チェーホフ』
昭和62年5月
 *犬をつれた奥さん 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集10
昭和63年11月
 *犬を連れた奥さん 原卓也訳 福武書店 福武文庫『チェーホフ短篇集』
平成1年10月
 *犬を連れた奥さん 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学全集15
平成3年3月
 *犬を連れた奥さん 原卓也訳 集英社 集英社ギャラリー「世界の文学」13・ロシア1
平成5年9月
 *犬をつれた奥さん 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集8
平成6年10月
 *犬を連れた奥さん 小笠原豊樹訳 筑摩書房 新ちくま文学の森1『恋はきまぐれ』
平成16年9月
 *犬を連れた奥さん 松下裕訳 水声社『チェーホフ小説選』

■ウォローヂャ(1887年)
明治40年7月
 泥鴨 草野柴二訳 太陽 
明治41年11月
 *拳銃〔ヴァーロージャ〕 昇曙夢訳 章光閣『白夜集(露国名著)』
大正10年9月
 *ウァロージャ 昇曙夢訳 大倉書店 露西亜現代文豪傑作集5『チェーホフ傑作集』
昭和9年8月
 *ウァローヂャ 昇曙夢訳 改造社 改造文庫『チェーホフ傑作集』
昭和10年2月
 *ウオロージヤ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集5
昭和10年4月
 ワローヂャ 成石崇訳 赤い鳥 
昭和14年1月
 *ウォロージャ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集4『恋愛小説篇』
昭和21年6月
 *ウァロージャ 昇曙夢訳 日本社 日本文庫3『可愛い女』
昭和35年8月
 *ウォローヂャ 原卓也訳 中央公論社 チェーホフ全集6
平成6年7月
 *ヴォロージャ 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集4
平成10年11月
*泥鴨 草野柴二訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編42『チェーホ フ集1』

■かき(1884年)
明治42年2月
 牡蠣 馬場孤蝶訳 慶応義塾学報 
明治42年3月
 牡蠣 松原至文訳 新潮 
明治45年1月
 牡蠣 長塚節訳 アララギ 
大正1年12月
 *牡蠣 前田晃訳 博文館『チエエホフ集(短篇十種)』
大正8年11月
 *牡蠣 広津和郎訳 新潮社 チエホフ全集2
大正14年12月
 *牡蠣 広津和郎訳 近代社 世界短篇小説大系・露西亜編上『露西亜歴代名作集』
昭和8年12月
 *牡蠣 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集1
昭和26年6月
 *牡蠣 東郷正延訳 岩波書店 岩波文庫『喜び・仮面』
昭和32年9月
 *かき 東郷正延訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和35年12月
 *かき 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集3
昭和39年5月
 *かき 東郷正訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22・チェーホフ
昭和44年7月
 *かき 神西清訳 新潮社 新潮世界文学23『チェーホフ』
昭和63年2月
 *牡蛎 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集1
平成6年3月
 *牡蛎 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集2
平成12年4月
 *牡蠣 馬場孤蝶訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編43『チェー ホフ集2』
平成12年4月
 *牡蠣 長塚節訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編43『チェーホ フ集2』
平成14年1月
 *かき 神西清訳 みすず書房 大人の本棚『チェーホフ短篇と手紙』
平成19年11月
 *カキ 宮川やすえ訳 学習研究社『10分で読める名作・五年生』

■かなしみ(1885年)
明治42年7月
 悲しみ 生方敏郎訳 読売新聞(4日〜28日)
明治43年2月
 *悲愁 楠田麦圃訳 内外出版協会『チェーホフ短篇集』
明治43年7月
 惨 藤井紫影生訳 芸文 
大正1年12月
 吹雪 石川素破訳 早稲田評論 
昭和9年3月
 *悲しみ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集2
昭和13年12月
 *悲しみ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集1『農民小説篇』
昭和26年6月
 *悲しみ 東郷正延訳 岩波書店 岩波文庫『喜び・仮面』
昭和35年10月
 *悲しみ 池田健太郎訳 中央公論社 チェーホフ全集4
昭和61年11月
 *悲しみ 松下裕訳 麦秋社『幸福・谷間』
昭和63年2月
 *悲しみ 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集1
平成6年6月
 *悲しみ 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集3
平成12年4月
 *惨 藤井紫影訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編43『チェーホ フ集2』

■かもめ(1896年)戯曲
明治43年11月
 鴎(戯曲) 楠山正雄訳 劇と詩(〜12月)
大正3年2月
 海鴎 伊東六郎訳 帝国文学(〜4月)
大正9年3月
 *かもめ 楠山正雄訳 新潮社 近代劇選集1
大正12年8月
 *かもめ 米川正夫訳 近代劇大系刊行会 近代劇大系14『露西亜篇2』
大正15年9月
 *かもめ 米川正夫訳 岩波書店『チェーホフ戯曲全集(下)』
昭和2年12月
 *かもめ 中村白葉訳 近代社(世界戯曲全集刊行会) 世界戯曲全集24・露西亜篇2『 露西亜近代劇集』
昭和3年3月
 *かもめ 花井修三郎訳 中央出版社 袖珍世界文学叢書5『チエホフ集』
昭和7年9月
 *鴎 中村白葉訳 春陽堂 世界名作文庫『鴎・叔父ワーニヤ』
昭和9年5月
 *かもめ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集13
昭和10年6月
 *かもめ 花井修三郎訳 文新社 世界文学名著文庫『桜の園・かもめ』
昭和13年5月
 *かもめ 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『桜の園・かもめ』
昭和13年12月
 *かもめ 米川正夫訳 岩波書店 岩波文庫
昭和18年5月
 *かもめ 中村白葉訳 三学書房 アントン、パーヴロpッチ、チェーホフ著作集16
昭和25年6月
 *かもめ 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ選集6
昭和25年11月
 *かもめ 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ文庫7
昭和27年4月
 *かもめ 米川正夫訳 創元社 創元文庫『かもめ・伯父ワーシャ』
昭和27年5月
 *かもめ 中村白葉訳 三笠書房 三笠文庫
昭和27年5月
 *かもめ 湯浅芳子訳 岩波書店 岩波文庫
昭和28年12月
 *かもめ 中村白葉訳 角川書店 角川文庫
昭和29年10月
 *かもめ 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和30年3月
 *かもめ 神西清訳 河出書房 河出文庫
昭和31年9月
 *かもめ 倉橋健訳 白水社『チェーホフ名作集』
昭和32年9月
 *かもめ 米川正夫訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和33年1月
 *かもめ 神西清訳 中央公論社『チェーホフ戯曲集』
昭和33年12月
 *かもめ 神西清訳 筑摩書房 世界文学大系46『チェーホフ』
昭和34年1月
 *かもめ 中村白葉訳 新潮社 新版世界文学全集20『桜の園・三人姉妹』
昭和35年1月
 *かもめ 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集12
昭和35年5月
 *かもめ 石山正三・飯田規和編訳 パトリア書店 パトリア・ブックス22『ポータブル・ チェーホフ』
昭和39年5月
 *かもめ 米川正夫訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22・チェーホフ
昭和39年6月
 *かもめ 神西清訳 中央公論社 世界の文学27
昭和41年2月
 *かもめ 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集12『チェーホフ・イプセン』
昭和43年8月
*かもめ 木村彰一訳 講談社 世界文学全集27『チェーホフ』
昭和44年1月
 *かもめ 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集カラー版22『チェーホフ・イプセン』
昭和46年11月
 *かもめ 神西清訳 筑摩書房 筑摩世界文学大系51『チェーホフ』
昭和46年11月
 *かもめ 木村彰一訳 講談社 世界文学ライブラリー14『桜の園・かもめ』
昭和49年12月
 *かもめ 原卓也訳 集英社 世界文学全集25『チェーホフ』
昭和50年10月
 *かもめ 木村彰一訳 講談社 世界文学全集61『チェーホフ2』
昭和53年4月
 *かもめ 原卓也訳 集英社 世界文学全集59『チェーホフ』
昭和54年5月
 *かもめ 三木卓訳 世界文化社 世界の文学17
昭和54年9月
 *かもめ 木村浩訳 学習研究社 世界文学全集39『チェーホフ』
昭和63年6月
 *かもめ 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集11
平成1年10月
 *かもめ 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学全集15
平成3年3月
 *かもめ 原卓也訳 集英社 集英社ギャラリー「世界の文学」13・ロシア1
平成5年10月
 *かもめ 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集11
平成10年12月
 *かもめ 小田島雄志訳 白水社 白水Uブックス『ベスト・オブ・チェーホフ』
平成14年11月
 *かもめ(四幕の喜劇) 堀江新二訳 群像社 ロシア名作ライブラリー4
平成16年9月
 *かもめ 松下裕訳 水声社『チェーホフ戯曲選』
平成18年7月
 *かもめ 中本信幸訳 新読書社 
平成19年8月
 *かもめ 神西清訳 千葉県・神西清研究会 神西清翻訳原稿・複製3

■けっとう(1891年)
明治40年10月
 決闘 小山内薫訳 新思潮(〜41年1月) 
明治42年11月
 決闘 小山内薫訳 読売新聞(8日〜1月30日) 
明治43年4月
 *決闘 小山内薫訳 文栄堂・杉本書店 
大正2年10月
 *あき風 最上白E訳 島田書店『肘鉄砲』
大正3年9月
 *決闘(全訳) 小山内薫訳 植竹書院  文明叢書
大正15年9月
 *決闘 福永挽歌訳 生方書店 世界名著叢書3『生きた死骸』
昭和7年8月
 *決闘 小山内薫訳 春陽堂 世界名作文庫
昭和9年8月
 *決闘 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集7
昭和11年6月
 *決闘 神西清訳 岩波書店 岩波文庫『決闘・妻』
昭和14年1月
 *決闘 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集4『恋愛小説篇』
昭和25年2月
 *決闘 神西清訳 小山書店 チェーホフ選集3
昭和25年10月
 *決闘 神西清訳 小山書店 チェーホフ文庫3
昭和29年7月
 *決闘 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『決闘・谷間』
昭和29年10月
 *決闘 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和33年2月
 *決闘 神西清訳 中央公論社『チェーホフ小説集』
昭和33年5月
 *決闘 中村白葉訳 修道社 ロシア文学全集21『チェーホフ2』
昭和33年12月
 *決闘 神西清訳 筑摩書房 世界文学大系46『チェーホフ』
昭和35年2月
 *決闘 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集8
昭和37年8月
 *決闘 木村彰一訳 筑摩書房 世界名作全集20
昭和43年8月
 *決闘 木村彰一訳 講談社 世界文学全集27『チェーホフ』
昭和44年7月
 *決闘 神西清訳 新潮社 新潮世界文学23『チェーホフ』
昭和46年11月
 *決闘 神西清訳 筑摩書房 筑摩世界文学大系51『チェーホフ』
昭和50年10月
 *決闘 木村彰一訳 講談社 世界文学全集61『チェーホフ2』
昭和53年2月
 *決闘 木村彰一訳 筑摩書房 Chikuma classics『決闘・桜の園』
昭和62年12月
 *決闘 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集5
平成6年1月
 *決闘 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集6
平成10年11月
 *決闘 小山内薫訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編42『チェー ホフ集1』

■こうしゃくふじん(1889年)
大正1年10月
 公爵夫人 佐藤迷羊訳 帝国文学 
大正11年10月
 公爵夫人 丸山亥九生訳 ロシヤ文学 
昭和3年8月
 *公爵夫人 柴孝平訳註 英文学社 英文世界名著全集13『チエホフ短篇集』
昭和8年10月
 *公爵夫人 柴孝平訳註 外語研究社 『いとしい人』(昭和3年刊『チエホフ短篇集』) の改題本
昭和9年12月
 *公爵夫人 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集6
昭和14年4月
 *公爵夫人 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集7『諷刺小説集』
昭和18年11月
 *公爵夫人 中村白葉訳 三学書房 アントン、パーヴロpッチ、チェーホフ著作集7
昭和21年7月
 *公爵夫人 中村白葉訳 開成館 チェーホフ著作全集9
昭和26年6月
 *公爵夫人 錦織綾紹訳 岩波書店 岩波文庫『喜び・仮面』
昭和28年5月
 *公爵夫人 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『賭・可愛い女』
昭和35年2月
 *公爵夫人 池田健太郎訳 中央公論社 チェーホフ全集8
昭和62年11月
 *公爵夫人 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集4
平成5年12月
 *公爵夫人 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集5

■コーラス・ガール(1886年)
明治41年11月
 唱歌女 草野柴二訳 開拓者
明治42年7月
 *唱歌女 若杉三郎(草野柴二)訳 新潮社『近代文学訳註叢書第1編1』
大正9年3月
 *唄うたひ 工藤信訳 佐藤出版部 露西亜現代作家叢書1『チエホフ選集』
大正13年7月
 *唄うたひ 秋庭俊彦訳 新潮社 チエホフ全集8
昭和3年1月
 *唄うたひ 秋庭俊彦訳 新潮社 世界文学全集24『露西亜三人集』
昭和3年8月
 *コーラスガール 柴孝平訳註 英文学社 英文世界名著全集13『チエホフ短篇集』
昭和8年10月
 *コーラスガール 柴孝平訳註 外語研究社 『いとしい人』(昭和3年刊『チエホフ短篇 集』)の改題本
昭和8年12月
 *歌うたひ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集1
昭和9年10月
 *コーラスガール 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集8
昭和10年11月
 *唄うたひ 秋庭俊彦訳 新潮社 『チェホフ傑作集』
昭和11年4月
 *唄うたひ 秋庭俊彦訳 新潮社 世界名作文庫『チエホフ傑作集』
昭和18年7月
 *コーラスガール 中村白葉訳 三学書房 アントン、パーヴロpッチ、チェーホフ著作集 9
昭和29年6月
 *コーラスガール 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『恐怖・くちづけ』
昭和32年4月
 *コーラス・ガール 米川正夫訳 角川書店 角川文庫『結婚申込み・他四篇』
昭和35年7月
 *歌うたい 池田健太郎訳 中央公論社 チェーホフ全集2
昭和35年9月
 *コーラス・ガール 原卓也訳 中央公論社 チェーホフ全集5
昭和43年8月
 *コーラス・ガール 木村彰一訳 講談社 世界文学全集27『チェーホフ』
昭和50年10月
 *コーラス・ガール 木村彰一訳 講談社 世界文学全集61『チェーホフ2』
昭和62年10月
 *コーラス・ガール 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集2
昭和63年8月
 *コーラス・ガール 米川正夫訳 筑摩書房 ちくま文学の森8『悪いやつの物語』
平成6年6月
 *コーラス・ガール 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集3
平成12年4月
 *唱歌女 草野柴二訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編43『チェ ーホフ集2』
平成12年11月
 *コーラス・ガール 木村彰一訳 講談社 講談社文芸文庫『たいくつな話・浮気な女』

■さくらのその(1903年)戯曲
大正2年3月
 桜の園〔戯曲〕 瀬沼夏葉訳 青鞜(〜5月)
大正2年3月
 さくら畑〔戯曲〕 中谷徳太郎訳 シバヰ(〜6月)
大正2年4月
 桜の園〔戯曲〕 伊東六郎訳 聖盃
大正2年4月
 *桜の園 瀬沼夏葉訳 新潮社
大正9年6月
 *桜の園 楠山正雄訳 新潮社 チエホフ全集3
大正12年8月
 *桜の園 米川正夫訳 近代劇大系刊行会 近代劇大系14『露西亜篇2』
大正15年9月
 *桜の園 米川正夫訳 岩波書店『チェーホフ戯曲全集(下)』
昭和2年7月
 *桜の園 米川正夫訳 岩波書店 岩波文庫
昭和3年3月
 *桜の園 花井修三郎訳 中央出版社 袖珍世界文学叢書5『チエホフ集』
昭和4年1月
 *桜の園 高倉輝訳 第一書房 近代劇全集28『露西亜篇』
昭和7年9月
 *桜の園 中村白葉訳 春陽堂書店 世界名作文庫『三人姉妹・桜の園』
昭和9年5月
 *桜の園 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集13
昭和10年6月
 *桜の園 花井修三郎訳 文新社 世界文学名著文庫『桜の園・かもめ』
昭和13年5月
 *桜の園 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『桜の園・かもめ』
昭和18年5月
 *桜の園 中村白葉訳 三学書房 アントン、パーヴロpッチ、チェーホフ著作集16
昭和24年12月
 *桜の園 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ選集5
昭和25年10月
 *桜の園 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ文庫6
昭和25年12月
 *桜の園 湯浅芳子訳 岩波書店 岩波文庫
昭和26年12月
 *桜の園 米川正夫訳 河出書房 世界文学全集1期38巻19世紀編『チェホフ篇』
昭和27年8月
 *桜の園 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『桜の園・熊』
昭和27年11月
 *桜の園 米川正夫訳 河出書房 世界文学全集学生版
昭和28年8月
 *桜の園 タカクラテル訳 理論社 タカクラテル名作選『チェホフ戯曲集』
昭和28年9月
 *桜の園 米川正夫訳 角川書店 角川文庫
昭和29年10月
 *桜の園 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和30年5月
 *桜の園 神西清訳 河出書房 河出新書『桜の園・三人姉妹』
昭和31年7月
 *桜の園 矢崎源九郎編 同和春秋社 少年読物文庫
昭和31年9月
 *桜の園 神西清訳 白水社『チェーホフ名作集』
昭和32年9月
 *桜の園 中村白葉訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和33年1月
 *桜の園 神西清訳 中央公論社『チェーホフ戯曲集』
昭和33年12月
 *桜の園 神西清訳 筑摩書房 世界文学大系46『チェーホフ』
昭和34年1月
 *桜の園 中村白葉訳 新潮社 新版世界文学全集20『桜の園・三人姉妹』
昭和34年9月
 *桜の園 神西清訳 平凡社 世界名作全集17
昭和35年1月
 *桜の園 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集12
昭和35年5月
 *桜の園 石山正三・飯田規和編訳 パトリア書店 パトリア・ブックス22『ポータブル・ チェーホフ』
昭和35年12月
 *桜の園 大庭さち子訳 偕成社 少女世界文学全集5
昭和37年8月
 *桜の園 神西清訳 筑摩書房 世界名作全集20
昭和38年8月
 *桜の園 中村白葉訳 学習研究社 世界青春文学名作選6
昭和39年2月
 *桜の園 中村白葉訳 新潮社 世界文学全集50
昭和39年5月
 *桜の園 中村白葉訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22『チェーホフ』
昭和39年6月
 *桜の園 神西清訳 中央公論社 世界の文学27
昭和41年2月
 *桜の園 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集12『チェーホフ・イプセン』
昭和41年9月
 *桜の園 佐々木彰訳 旺文社 旺文社文庫『桜の園・三人姉妹』
昭和43年5月
 *桜の園 神西清訳 河出書房 ポケット版・世界の文学21『チェーホフ』
昭和43年8月
 *桜の園 川瑞香男里訳 講談社 世界文学全集27『チェーホフ』
昭和44年1月
 *桜の園 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集カラー版22『チェーホフ・イプセン』
昭和46年4月
 *桜の園 中村白葉訳 あかね書房 少年少女世界の文学9
昭和46年11月
 *桜の園 神西清訳 筑摩書房 筑摩世界文学大系51『チェーホフ』
昭和46年11月
 *桜の園 川端香男里訳 講談社 世界文学ライブラリー14『桜の園・かもめ』
昭和49年12月
 *桜の園 原卓也訳 集英社 世界文学全集25『チェーホフ』
昭和50年10月
 *桜の園 川瑞香男里訳 講談社 世界文学全集61『チェーホフ2』
昭和53年2月
 *桜の園 神西清訳 筑摩書房 Chikuma classics『決闘・桜の園』
昭和53年4月
 *桜の園 原卓也訳 集英社 世界文学全集59『チェーホフ』
昭和54年5月
 *桜の園 三木卓訳 世界文化社 世界の文学17
昭和54年9月
 *桜の園 川端香男里訳 学習研究社 世界文学全集39『チェーホフ』
昭和55年11月
 *桜の園 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学大系53『チェーホフ』
昭和62年6月
 *桜の園 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集12
平成1年10月
 *桜の園 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学全集15
平成3年3月
 *桜の園 原卓也訳 集英社 集英社ギャラリー「世界の文学」13・ロシア1
平成5年10月
 *桜の園 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集11
平成10年3月
 *桜の園 小野理子訳 岩波書店 岩波文庫
平成10年12月
 *桜の園 小田島雄志訳 白水社 白水Uブックス『ベスト・オブ・チェーホフ』
平成12年5月
 *桜の園 中本信幸訳 白凰社『ベスト・プレイズ(西洋古典戯曲)』
平成14年5月
 *桜の園 瀬沼夏葉訳 京央書林 『桜の園』(大正2年刊)の復刻
平成16年9月
 *桜の園 松下裕訳 水声社『チェーホフ戯曲選』
平成18年8月
 *桜の園 神西清訳訳 千葉県・神西清研究会 神西清翻訳原稿・複製1

■せっぷん(1887年)
明治42年5月
 接吻 松原至文訳 新潮
大正3年11月
 *キツス(全訳) 広津和郎訳 植竹書院 文明叢書28
大正8年11月
 *接吻 広津和郎訳 新潮社 チエホフ全集2
昭和8年5月
 *接吻 原久一郎訳 岩波書店 岩波文庫『接吻・可愛いい女』
昭和10年2月
 *接吻 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集5
昭和14年2月
 *接吻 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集3『心理小説篇』
昭和21年6月
 *接吻 原久一郎訳 白桃書房『接吻・その他』
昭和24年12月
 *接吻 神西清訳 小山書店 チェーホフ選集1
昭和25年10月
 *接吻 神西清訳 小山書店 チェーホフ文庫1
昭和26年12月
 *接吻 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期38巻19世紀編『チェホフ篇』
昭和27年2月
 *接吻 原久一郎訳 三笠書房 三笠文庫『接吻・可愛い女』
昭和27年11月
 *接吻 神西清訳 河出書房 世界文学全集学生版
昭和29年6月
 *くちづけ 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『恐怖・くちづけ』
昭和29年10月
 *接吻 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和32年9月
 *くちづけ 東郷正延訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和33年2月
 *接吻 神西清訳 中央公論社 『チェーホフ小説集』
昭和35年6月
 *接吻 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集7
昭和39年5月
 *くちづけ 東郷正訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22『チェーホフ』
昭和39年6月
 *接吻 神西清訳 中央公論社 世界の文学27
昭和43年5月
 *接吻 神西清訳 河出書房 ポケット版・世界の文学21『チェーホフ』
昭和55年11月
 *接吻 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学大系53『チェーホフ』
平成6年7月
 *くちづけ 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集4
平成16年9月
 *くちづけ 松下裕訳 水声社『チェーホフ小説選』

■ねむい(1888年)
明治37年7月
 子守歌 角田浩々歌客訳 大阪朝日新聞(3日、10日)
明治38年5月
 居眠り 小山内薫訳 七人 
明治38年9月
 睡魔 西村渚山訳 太陽 
明治45年5月
 眠 呉野潮音訳 心の花
大正1年12月
 *寝坊 前田晃訳 博文館『チエエホフ集(短篇十種)』
大正2年1月
 ねむたい頭 広津和郎訳 奇蹟 
大正2年3月
 *ねぼすけ 野上臼川訳 尚文堂『邦訳近代文学』
大正3年12月
 睡眠 中溝新一訳 処女 
大正8年11月
 *ねむい頭 広津和郎訳 新潮社 チエホフ全集2
昭和3年8月
 *睡気 柴孝平訳註 英文学社 英文世界名著全集13『チエホフ短篇集』
昭和7年7月
 子守つ子 鈴木三重吉訳 赤い鳥 
昭和8年10月
 *睡気 柴孝平訳註 外語研究社『いとしい人』(昭和3年刊『チエホフ短篇集』)の改題 本
昭和9年12月
 *睡い 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集6
昭和14年3月
 *睡い 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ小説選集6『市井小説篇』
昭和21年7月
 *睡い 中村白葉訳 開成館 チェーホフ著作全集9
昭和24年12月
 *睡い 中村白葉訳 小山書店 チェーホフ選集1
昭和25年10月
 *睡い 中村白葉訳 小山書店 チェーホフ文庫1
昭和27年9月
 *睡い 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『燈火・浮気』
昭和29年10月
 *ねむい 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和32年9月
 *ねむい 東郷正延訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和33年2月
 *ねむい 神西清訳 中央公論社『チェーホフ小説集』
昭和34年1月
 *ねむい 中村白葉訳 新潮社 新版世界文学全集20『桜の園・三人姉妹』
昭和35年6月
 *ねむい 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集7
昭和39年5月
 *ねむい 東郷正訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22『チェーホフ』
昭和39年6月
 *ねむい 神西清訳 中央公論社 世界の文学27
昭和43年5月
 *ねむい 神西清訳 河出書房 ポケット版・世界の文学21『チェーホフ』
昭和44年1月
 *ねむい 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集カラー版22『チェーホフ・イプセン』
昭和44年7月
 *ねむい 神西清訳 新潮社 新潮世界文学23『チェーホフ』
昭和55年11月
 *ねむい 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学大系53『チェーホフ』
昭和62年10月
 *眠い 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集2
平成1年10月
 *ねむい 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学全集15
平成6年7月
 *眠い 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集4
平成7年4月
 *ねむい 神西清訳 筑摩書房 新ちくま文学の森8『からだの発見』
平成10年11月
 *睡魔 西村渚山訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編42『チェー ホフ集1』
平成12年4月
 *眠 呉野潮音訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集新聞雑誌編43『チェーホ フ集2』

■プロポーズ(1889年)戯曲
明治43年7月
 犬(脚本) 小山内薫訳 新小説 
大正2年2月
 *犬 小山内薫訳 大日本図書『近代劇五曲』
大正4年2月
 結婚申込〔戯曲〕 仲木貞一訳 早稲田文学
大正12年8月
 *申込 米川正夫訳 近代劇大系刊行会 近代劇大系14『露西亜篇2』
大正14年12月
 *犬 小山内薫訳 春陽堂 ラジオ・ドラマ叢書4『炭坑の中』
大正15年9月
 *申込 米川正夫訳 岩波書店『チェーホフ戯曲全集(上)』
昭和2年12月
 *犬 小山内薫訳 近代社(世界戯曲全集刊行会) 世界戯曲全集24・露西亜篇2『露西亜 近代劇集』
昭和3年3月
 *犬 花井修三郎訳 中央出版社 袖珍世界文学叢書5『チエホフ集』
昭和4年1月
 *結婚申込 高倉輝訳 第一書房 近代劇全集28『露西亜篇』
昭和4年10月
 *犬(原題結婚申込) 文芸社編輯部訳訳 文芸社 世界文芸叢書11『熊と犬』
昭和10年10月
 *申込み 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集12
昭和14年2月
 *結婚申込 米川正夫訳 岩波書店 岩波文庫『チェーホフ一幕物全集』
昭和24年12月
 *結婚申込 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ選集5
昭和27年9月
 *結婚申込み 中村白葉訳 新潮社 新潮文庫『三人姉妹・結婚申込み』
昭和28年8月
 *結婚申込 タカクラテル訳 理論社 タカクラテル名作選『チェホフ戯曲集』
昭和32年4月
 *結婚申込み 米川正夫訳 角川書店 角川文庫『結婚申込み・他四篇』
昭和33年5月
 *結婚申込み 中村白葉訳 修道社 ロシア文学全集21『チェーホフ2』
昭和35年1月
 *結婚申込み 野崎韶夫訳註 大学書林 大学書林語学文庫『結婚申込み・熊』
昭和35年3月 
*プロポーズ 原卓也訳 中央公論社 チェーホフ全集11
昭和63年4月
 *結婚申込み 米川正夫訳 筑摩書房 ちくま文学の森5『おかしい話』
昭和63年6月
 *結婚申しこみ 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集11
平成6年5月
 *結婚申しこみ 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集10
平成15年3月
 *犬 小山内薫訳 大空社・ナダ出版センター 明治翻訳文学全集翻訳家編20『小山内薫集 』
平成16年9月
 *結婚申しこみ 松下裕訳 水声社『チェーホフ戯曲選』
平成18年12月
 *結婚申込 牧原純・福田善之訳 群像社 ロシア名作ライブラリー7『結婚、結婚、結婚 !(一幕戯曲選)』

■ワーニャおじさん(一八八九年)戯曲
明治42年5月
 叔父ワアニヤ(梗概) 瀬沼夏葉訳 早稲田文学 
明治45年3月
 叔父ワーニヤ(戯曲) 瀬沼夏葉訳 青踏(〜8月)
大正2年4月
 *叔父ワーニア 瀬沼夏葉訳 新潮社『桜の園』
大正9年6月
 *ワーニヤをぢさん 楠山正雄訳 新潮社 チエホフ全集3
大正12年8月
 *叔父ワーニャ 米川正夫訳 近代劇大系刊行会 近代劇大系14『露西亜篇2』
大正15年9月
 *伯父ワーシャ 米川正夫訳 岩波書店『チェーホフ戯曲全集(下)』
昭和2年7月
 *伯父ワーニャ 米川正夫訳 岩波書店 岩波文庫
昭和2年12月
 *叔父ワアニヤ 中村白葉訳 近代社 世界戯曲全集24・露西亜篇2『露西亜近代劇集』
昭和3年3月
 *叔父ワーニヤ 花井修三郎訳 中央出版社 袖珍世界文学叢書5『チエホフ集』
昭和4年1月
 *ワーニヤ伯父 高倉輝訳 第一書房 近代劇全集28『露西亜篇』
昭和7年9月
 *叔父ワーニヤ 中村白葉訳 春陽堂 世界名作文庫『鴎・叔父ワーニヤ』
昭和9年5月
 *伯父ワーニャ 中村白葉訳 金星堂 チェーホフ全集13
昭和10年6月
 *叔父ワーニヤ 花井修三郎訳 文新社 世界文学名著文庫4『叔父ワーニヤ・外一篇』
昭和18年5月
 *伯父ワーニヤ 中村白葉訳 三学書房 アントン、パーヴロpッチ、チェーホフ著作集 16
昭和25年6月
*伯父ワーニャ 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ選集6
昭和25年11月
 *伯父ワーニャ 米川正夫訳 小山書店 チェーホフ文庫7
昭和26年6月
 *伯父ヴーニャ 湯浅芳子訳 岩波書店 岩波文庫
昭和26年12月
 *ヴーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期38巻19世紀編『チェホフ篇』
昭和27年4月
 *伯父ワーシャ 米川正夫訳 創元社 創元文庫『かもめ・伯父ワーシャ』
昭和27年11月
 *ヴーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房 世界文学全集学生版
昭和27年11月
 *伯父ワーニャ 中村白葉訳 三笠書房 三笠文庫
昭和27年12月
 *ヴーニヤ伯父さん 神西清訳 河出書房 
昭和28年8月
 *ワーニャ伯父 タカクラテル訳 理論社 タカクラテル名作選『チェホフ戯曲集』
昭和29年10月
 *ヴーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房 世界文学全集1期12『チェーホフ』
昭和31年2月
 *ヴァーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房 河出文庫
昭和31年9月
 *ヴーニヤ伯父さん 神西清訳 白水社『チェーホフ名作集』
昭和32年9月
 *ヴァーニャ伯父さん 神西清訳 修道社 ロシア文学全集10『チェーホフ』
昭和33年1月
 *ワーニャ伯父さん 神西清訳 中央公論社『チェーホフ戯曲集』
昭和33年12月
 *ヴァーニャ伯父さん 神西清訳 筑摩書房 世界文学大系46『チェーホフ』
昭和34年1月
 *伯父ワーニャ 中村白葉訳 新潮社 新版世界文学全集20『桜の園・三人姉妹』
昭和35年1月
 *ヴーニャ伯父さん 神西清訳 中央公論社 チェーホフ全集12
昭和35年5月
 *ヴァーニヤ 石山正三・飯田規和編訳 パトリア書店 パトリア・ブックス22『ポータブ ル・チェーホフ』
昭和39年2月
 *伯父ワーニャ 中村白葉訳 新潮社 世界文学全集50
昭和39年5月
 *ヴァーニャ伯父さん 神西清訳 平凡社 ロシア・ソビエト文学全集22・チェーホフ
昭和39年6月
 *ヴーニャ伯父さん 神西清訳 中央公論社 世界の文学27
昭和41年2月
 *ワーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集12『チェーホフ・イプセン』
昭和44年1月
 *ワーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房新社 世界文学全集カラー版22『チェーホフ・イ プセン』
昭和46年11月
 *ヴーニャ伯父さん 神西清訳 筑摩書房 筑摩世界文学大系51『チェーホフ』
昭和49年12月
 *ワーニャ伯父さん 原卓也訳 集英社 世界文学全集25『チェーホフ』
昭和50年5月
 *ワーニャ伯父さん 川端香男里訳 講談社 世界文学全集60『チェーホフ1』
昭和53年4月
 *ワーニャ伯父さん 原卓也訳 集英社 世界文学全集59『チェーホフ』
昭和54年5月
 *ワーニャ伯父さん 三木卓訳 世界文化社 世界の文学17
昭和54年9月
 *ワーニャ伯父さん 工藤幸雄訳 学習研究社 世界文学全集39『チェーホフ』
昭和62年6月
 *ワーニャおじさん 松下裕訳 筑摩書房 チェーホフ全集12
平成1年10月
 *ワーニャ伯父さん 神西清訳 河出書房新社 河出世界文学全集15
平成5年10月
 *ワーニャおじさん 松下裕訳 筑摩書房 ちくま文庫・チェーホフ全集11
平成11年1月
 *ワーニャ伯父さん 小田島雄志訳 白水社 白水Uブックス『ベスト・オブ・チェーホフ 』
平成11年10月
 *ワーニャ伯父さん 福田逸訳 而立書房 
平成12年4月
 *叔父ワーニヤ 瀬沼夏葉訳 大空社 明治翻訳文学全集新聞雑誌編43『チェーホフ集2』
平成13年9月
 *ワーニャおじさん 小野理子訳 岩波書店 岩波文庫
平成14年5月 
 *叔父ワーニヤ 瀬沼夏葉訳 京央書林『桜の園』(大正2年刊)の復刻
平成16年9月
 *ワーニャおじさん 松下裕訳 水声社『チェーホフ戯曲選』
平成19年1月
 *ワーニャ伯父さん 神西清訳 千葉県・神西清研究会 神西清翻訳原稿・複製2



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