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叢書 俘虜・抑留の真実 [全10巻・別冊1]


■監修 山下武 
■全10巻・別冊1
■セット定価(本体53,000円+税) 各巻分売可
■造本 A5判/上製(解説書=並製)
■ISBN4-283-00162-7
[1999年発行]


戦争体験風化が危惧される今、悲惨かつ過酷な大戦を身をもって体験した
捕虜・抑留者の記録をあらためて見直す

[本叢書の特色]
●本叢書は、終戦直後から昭和25年までの日本人捕虜・抑留者のドキュメントを精選して収録しました。
●収録対象とした地域は、シベリアから中国大陸、東南アジア、アメリカまで広い範囲に及んでいます。
●基本的に著者の体験に基づく一級資料で、記憶の薄れない時期に書かれた貴重なものばかりです。
●一種のキワモノとして正当に評価されず、多くは零細出版社から刊行されたため、
  今日では入手はきわめて困難であり、所蔵する図書館も限られています。
●監修者による解説「風化させない戦争体験の記録」を別冊としてセット購入者に配本します。


終戦からすでに五十四年。戦争体験者の証言はますます貴重なものとなっている。
戦争記念館に千人針や鉄兜を陳列するのも結構だが、戦争の悲劇を伝えるためには
体験者の証言ほど貴重なものはない。そのためにも急がれるのが、戦争の悲惨さを綴った
出征兵士のドキュメントの蒐集と保存である。
今日も終戦記念日や十二月八日がちかくなるとその類の本が書店に並ぶが、
同じ体験記や回想にしても、何十年も経てから薄れた記憶を基に執筆したようなものは
一次的資料とは言いがたく、「鉄は熱いうちに打て」という諺があるごとく、終戦直後に出版された
体験者の記録に勝るものはない。特に貴重なのが粗悪な用紙に印刷された終戦直後から
昭和二十五年位までの捕虜・抑留引き揚げ記だ。当時、一種のキワモノ出版として、
粗悪な用紙と焼け残りの印刷機で泡沫出版社から続々刊行をみたこの種の文献にも、
いま改めて発掘、再評価の時期が到来したようである。
山下武「解説」より


収録書の内容
第1巻 赤い牢獄
(菅原道太郎著/昭和24年)
ソ連占領下の樺太で、反ソ分子として捕らえられた著者は、ハバロフスクへ移送後、重労働十五年の判決により「赤い牢獄」を体験。一般兵士や職業軍人の目にふれない貴重な見聞を報告する。 
定価(本体5,500円+税)
第2巻 夢はウラルに消ゆ
(田中鈞一著/昭和24年)
若き日、マルキシズムに夢を託した著者は、過酷な抑留生活のなかでしだいにソ連に幻滅する。帰国後直ちに筆を執った「見たままの記」。ソ連は「秘密と暗黒の国であり、独裁と泥棒の国」であった。
定価(本体4,500円+税)
第3巻 捕虜実話 しらみの歌
(宮永次雄著/昭和25年)
宮古島で終戦を迎えた著者は、昭和21年1月、米軍俘虜として沖縄本島の収容所に送られる。意外にもそこは、日本の軍隊からは「予想もできない自由の獄舎」であり、日本は負けるべくして負けたことを痛感する。 
定価(本体5,500円+税)
第4巻 抑留所生活記
(佐々木ささぶね著
        /昭和25年)
在米日本人は、誰一人日米開戦を望んでいなかったが、開戦の日から「敵国外人」とされ、逮捕されたり、投獄・抑留をよぎなくされた。開戦前夜から抑留所生活6カ月間の克明な記録と貴重な資料・写真を収録。 
定価(本体12,000円+税)
第5巻 シベリア抑留記
(瀬野修著/昭和22年)
最も早い時期に刊行されたものの一つで、シベリア抑留者の状況を留守家族に伝えたいとの思いから、所持品検査の網をくぐり抜けて持ち帰ったメモに基づいて書かれている。
定価(本体4,000円+税)
第6巻 高砂丸に泣く
(塚本義隆著/昭和24年)
副題に「新聞記者のソ連抑留記」とあり、満州から引き立てられた著者の中央アジア、アルマ・アタでの三年間の抑留生活が綴られている。運命を共にした元満鉄調査部小林宗一氏の挿絵入り。
定価(本体4,000円+税)
第7巻 レムパンの星
(日比野清次著/昭和24年)
捕虜となった八万の将兵がマレー半島の先に位置する無人島に送られ、飢餓のなかで開墾によって自給自足の生活を追求する。本書は大仏次郎や佐藤晴夫の小説の素材にもなったといわれる。 
定価(本体4,500円+税)
第8巻 シベリヤ捕虜物語
(栗原康誉著/昭和24年)
現地召集された著者は、「生きて虜囚の辱めを受けず」を信じ、二度自決しそこね、逃亡にも失敗する。入ソ当初の「生き地獄」をくぐり抜けて見えてきたのは、抑留後も温存された旧軍隊組織の横暴であった。 
定価(本体4,500円+税)
第9巻 生ける屍の記
(沖野亦男著/昭和21年)
「在支二十年」の海軍大佐である著者は、搭乗機の敵地不時着により虜囚となる。重慶・および米国での二年間の捕虜生活のなかで、日本の俘虜国際協定不参加の愚かしさ、軍隊の独善性に思いを致す。 
定価(本体4,500円+税)
第10巻 暁に祈る
(有賀藤市著/昭和24年)
副題に「吉村隊生存者の真相記・外豪抑留者の生還記録」とある。帰国して静養一年余、吉村こと池田の健在を知り、憤激の情を新たにして著者が「この目で見、この身体で体験した事実」を記録する。
定価(本体4,000円+税)
別冊解説書 風化させない戦争の記録
(山下武解説/セット購入者のみ配本)